２０００年６月２９日 復帰

  ６月２０日、ついに辛抱たまらなくなってジムに復帰した。私がウェイト・トレーニングを開始したジム（私が大学４年の春に倒産した）の流れを汲むジムである。
  この３年ほど会社の体育館のアスレチック・ルームでトレーニングを続けてきた。ユニバーサル・マシンと５ポンドから３５ポンドまでのダンベルしかなかった。バーベルが無いため（オリンピック・バーと合計125ｋｇ分のプレートがあるのだが、建前上は野球部以外使用禁止になっている。もっとも彼らはベンチ・プレスしかやらないので80kg程度しか使わないのだが。）それを使う種目はできない、つまり、スクワット、デッド・リフトができないのである。したがって、最初から不満であった。
  それでも右肩に軟骨があるため、２〜３ヵ月続けると必ず痛みのために２ヵ月近くトレーニングを堕とさざるを得ず、重量が上限に突き当たることはなかった。また、トレーニングの仕方が10年前のままのだったので使用重量が劇的に伸びていくこともなかったのである。
  ２月末減量を終了した時それまでの食生活を反省して改善することにし、その一環としてサプリメント・フーヅの摂取を再開した。関節痛対策としてコラーゲン、グルコサミン、コンドロイチンも摂り始め、セット数も少なくした。２ヵ月でダンベルが上限に突き当たった。
  ５月の連休の頃、右肩の軟骨が障ってしばらく堕ちたが、以前なら２カ月かかっていたところ１ヵ月足らずで回復した。マシンの方はまだ上限に至ってないのだが、ダンベルの方はもうどうにもならなかった。３５ポンドでワン・ハンド・ローイングなどやろうものなら、その気になれば３０レップスくらいできそうだ。こんな重量ではどうにもならないと思うから、どうしても1２レップス辺りで気持ちが切れてしまう。トレーニングをすればするほど欲求不満が募っていくという状態になって、ついに我慢ができなくなった。
  復帰してもっとも衝撃を受けたのは、バーベルの感覚を失っていたことだ。使用重量が著しく落ちていることは分かったいたし、それに思ったよりも重いものを扱えたのでぜんぜんショックでないのだが、感覚的にフォームを忘れているのには参った。一番ひどかったのがバック・プレスで、後ろにでんぐり返りそうになる。踵と頭を基点にして腹を突き出して反り返ってしまう。これは腰にダメージを与える悪いフォームなのだが、どうしてもマシンでやっていた関係上バーベルを挙上したときバランスを崩してこうなってしまう。スクワットも最終盤で腰にダメージがくる。ベンチ・プレスもバーが安定しない。むしろナロー・グリップの方が安定しているくらいだ。本当に参った。取り戻すのに最低１ヵ月は覚悟しなければなるまい。
  もう、３３歳である。５年、いや、せめてトレーニングを再開した３年前からジムに行っていれば、と正直思う。だが、仕方ない。あの頃はそういう状況ではなかったのだ。まだ間に合う、そう思いたい。