2000年9月15日 ブランクがもたらしたもの

  社会人になって3年間はまったくトレーニングしなかった。その後、肝臓を悪くして入院、闘病となったが、その前後はユニバーサル・マシンと35ポンドまでのダンベルという極めて限られた設備でトレーニングをしていた。今年の6月になってようやくジムに復帰した。
  この間、ざっと10年である。10年のブランクが自分に何をもたらしたか、この数ヵ月のトレーニングでいろいろ分った。
  この10年間で決定的に欠落していたのがバーベルであり、スクワット・ラックである。そのため、まずバーベルの感覚を失っていた。マシン・トレーニングは軌道が固定されているため、自分の身体を保持することに神経を使う必要はあまりない。バック・プレスなど完全そうで、久しぶりにバーベルでやったら後ろにひっくり返りそうになった。下半身を真っ直ぐに保持して、胸をそらした体勢で強く押し上げることができるようになるまで1ヵ月以上かかった。これはベンチ・プレスも同様で、2ヵ月かかった。
  スクワットに至っては、もっと深刻であった。だいたい、未だに3桁に入らない。というより、意図的に入ってない。60kgからはじめて、思ったほど落ちてないように感じた。そのため、すぐ70kgに上げ、続いて80kgに上げた。腰をおかしくした。正確には中臀筋や大臀筋、腸腰筋などが負荷に耐えられなかった。レッグ・プレスはやっていたので大腿には余裕がある。なのに、協働筋が弱っていてスクワットができないのである。怪我したわけでないので1週間もしたら痛みは引いたが、思いもかけないことであった。
  続いて問題になったのが、心肺機能の低下である。レップス数が多くなると肺が破裂しそうになる。これについては回数を重ねることで解決したが、ブランクによって大腿以外のところがかなり弱っていた。ところが、スクワットは大腿のトレーニングと思っているのでそのことに頭が回らなかったのだ。そこで、あせって重量を増やさずにある程度のレップス数をこなし、十分な休養をとることでそういう部分の回復を図ることにした。
  一方、デッド・リフトは順調に重量が伸びている。順調すぎて警戒しているぐらいである。学生の頃からスクワットに比べてデッド・リフトが強かったが、やはり元から強いところは回復も早く、弱いところは遅い。
  そしてようやく、年内には少なくとも以前のパワーは取り戻せるかなあ、というところまで来たら、例によって右肩の“ねずみ“が悪さを始めた。今回は今までと違ってプル系の種目ができない。ハンギング・レッグ・レイズもできない。ぶら下がっただけで痛みがあり、3レップスもすると耐え切れない状態になってしまう。これはやっぱり手術しないといけないようだ。11月か?