2000年9月25日 JPC東北北海道選手権・青森選手権を見た
今回も予定を変更して標記の件について申し述べます。なお、私ごとき者の発言として選手や大会関係者の方々に対して失礼であると、お叱りを受けるような表現もあるかもしれません。失礼の段はあらかじめお詫び申し上げます。お叱りは甘んじて受けますので、メールなり掲示板なりでお願いいたします。また、写真は大失敗でした。よって、表彰式の1枚だけアップします。
東北北海道選手権表彰式
左から5位宮古選手、2位十文字選手、1位アンダーソン選手、3位中村選手、4位小泉選手
まず、朝寝坊したのが最後まで響いた。この日は朝から雨で、八戸市に到着しナビを見ながらうろうろしているうちに土砂降りになった。会場に到着したのは11時を少し過ぎた頃だったと思う。見慣れたJBBFの大会と同じ進行と思っていたのでプレ・ジャッジを少し見逃したかと悔やみながら会場に入ると、セレモニーの方が先だった。結果としてプレ・ジャッジも最初から見ることができた。
会場は八戸第一養護学校の体育館で、最前列には生徒たちが並んで見ていた。この会場を選択したのにはそういう意味もあったのか、と感心した。体育館なので座席はパイプ椅子で、200席くらい並べてあっただろうか。観客はまず8、9割の入り。小さな子供が多かった。
遅れて行ったので入り口に近い席に座っていると、すぐ隣に上沢さんが腕組みして立ち、挨拶を聞いている。やっぱりでかいなぁ、と横目で見ていると、視線の隅から何か青い巨大なものが飛び込んできた。むむ、このバルク、この黒い帽子。それは紛れもなく森信誉司さんだった。青いTシャツに黒い帽子の森さんは上沢さんと何事か話すと床を振動させて歩み去った(体育館の床なので子供が走っても揺れるんだけど・・・)。ゲストが誰か知らないままやってきた私は、正直、ラッキー、儲けっ、と思いうれしかった。雨の中を4時間弱車を転がしてきた甲斐もあった、とすっかりご満悦である。
東北北海道選手権、青森選手権と2カテゴリーのはずだが、全参加選手13人で審査が始まった。表彰式になって分ったが、青森選手権出場者は1番から6番の6名で、この6名は全員東北北海道選手権にも出場ということであった。参加選手が少ないため審査は合同になったのだろうか?
ラインナップで並んだときは、ブロック大会として良いレベルだな思った。本当にバリバリに仕上がっている選手はいないし、仕上がりの点ではまだまだの選手もいたが、全体には良いレベルだと思った。ところが、規定ポーズになってバックのポーズになったら・・・。全体にバックの弱い選手が多く、フロントとバックの落差が気になる選手もいた。また、バック・ポーズに癖のある選手も多かった。これはコンテストではまことに損である。そのため、バランスの良い三沢基地のアンダーソン選手が圧勝状態になってしまった。
比較審査では、選手もコンテスト経験の少ない人が多いのか戸惑いながらのステージングだった。ピック・アップされたら闘志を漲らせて、喜び勇んでステージの真中に出、「もう少し下がって」などと注意されるぐらいアグレッシブな方がいいと思う。それから、「ダウン」の声がかかるのが早いのが気になった。余計なお世話だが、審査が難しいのではと思うほど早かった。
フリーポーズでは、「ボディビルな」選曲をする選手がいなくて感心した。演歌あり、大学の応援歌?あり、イエスタディ・ワンスモアあり、でとても良かった。あえて曲名は挙げないが、あのいかにも「ボディビルな」曲はマイナスだと思う。曲がかかった時点でゲンナリして見る意欲が削がれてしまう。
思い込みのフリーポーズが多いように見えた。ポージングは(できれば審査員の経験の多い人に)何度も見てもらって、クソミソに貶されて修正していかないと良いものができない。自分の思い込みでやっていると、頭の中ではすばらしく美しく力強いフリーポーズをしているつもりでも、現実にはそれがまったくできていない場合が多い。私も以前先輩が撮ってくれたビデオを見て愕然としたものである。見てくれる人がいないとすれば、自分でビデオに撮って見る必要がある。とくにバック・ポーズはそうでなければ自分で見ることはできないので、修正のしようがない。
森さんのゲスト・ポーズは素晴らしかった。フィジーク的には「オフ」であったが、素直に一言「でっかいなぁ」と口をついて出るビルダーを久しぶりに見た。そして、改めてポージングの勘所を掴むことの重要性を認識した。
進行上混乱があったが、観客として顔をしかめるようなことではなかったし、選手にも特に問題はなかったのではないかと思う。現在JBBFはジム単位の加盟であり、その大会にホーム・トレーニー(公共施設等でトレーニングしている人を含む、要するにJBBF公認ジム以外のトレーニー)は出場できない。とすればJPCの地方大会と米軍基地の日米親善大会は、地方のホーム・トレーニーにコンテスト出場機会を与える貴重な大会である。私は立場上おおぴらには応援できないが、来年以降もこの大会を盛り上げていって欲しいと思う。最後にもう一度繰り返しますが、文中失礼の段は平にご容赦ください。