2000年10月20日 これは手術では治せません
9月に入って右肩がまた痛くなった。多少痛くても気にせずにトレーニングは続けるのだが、だんだん悪くなってできなくなる。いつものことだから休んでいれば1〜2ヵ月で治るのだが、そのたびに胸のトレーニングがリセットされてしまう。やはり根治のため手術を受けようと決心した。以前の診断では遊離物が原因、手術が必要ではあるがとりあえず対処療法でブロックをした。症状は確かに軽減した。写真にも、素人にもわかるほどはっきりと楔状のものが写っていた。これを取れば治るわけである。
今年はワールドゲームズのプレ・イベントの一環として11月に秋田で男子パワーリフティング世界選手権が開かれる。それに合わせて仕事の年間スケジュールを組み立ててあるので、11月は仕事が閑になる。世界選手権観戦は諦めて手術を受けよう。そもそもパワーリフターではないのだし。そのためには9月末くらいから通院して検査を受けておかねばなるまい。なんせ、前回診察を受けたのはもう3年近く前のことだ。
リハビリの都合があるから職場の近くの総合病院がいい。前回もここである。行ってみたら、前回の医師はもう在籍してなかった。医師が変わると前回のカルテをひっくり返して一から診断のし直しになるので面倒である。まず、写真を撮った。今回の写真には遊離物がはっきり写らなかった。医師は
「(前回は)遊離物が原因かもしれない、と言われたんでしょう?」
と訊く。
「違います、手術を受けるようにはっきり勧められたんです。」
と私。医師は立ち上がって親指で私の肩を体重をかけて思いっきり押す。私はびくともしない。
「ここは?」
「そこは大丈夫。」
「じゃあ、ここは?」
「そこです。」
医師は前回の写真を持ってくるように看護婦に指示した。おかげで30分待ちに。
前回の写真と今回の写真を見比べて医師が言うには、確かに遊離物はあるかもしれない。でも、痛い位置がちがっている。痛いのは遊離物が原因ではない。そこで、両手に錘を持って写真を撮り直してみた。すると、左と比べて、右の肩の肩甲骨(?)と鎖骨が接する部分に隙間があいているのが分る。これが原因だ。
「あなたの肩は健常な肩が100の機能を持っているとすれば、98の状態になっている。手術は50や30に落ちた機能を80に回復させることはできるけれども、98のものを100にしろといわれてもそれは困難だ。」
「つまり、そういうものだ(右肩というものは痛いものなのだ)と思っていろ、ってこってすか?」
「そういうことだ。」
なーにか、くそっ、半日かかって結論がそれかい \_/#
あとで幼馴染の柔道整体士に訊いたら
「ああ、そいは治らね(ああ、それは治らない)。おらいさ来らいでもなんともでぎね(俺のところに来られてもどうにもできない)。」
だと。
ま、結論がそれなら話は簡単だ。そういうもんだと思ってトレーニングするだけのことだ。大抵のビルダーは何かしら故障を抱えているし、そんなに深刻なことでもないしね。