2001年1月8日 ペリオダイゼーション・プログラム

  私が大学を卒業したのが1989年、トレーニングもそのときからずっとやっていなかったので、私のトレーニングに関する知識には10年以上穴があいている。昨年の6月からジムに復帰して秋口から日本語の3誌の購読を再開した。また、それ以前からウェブ上で知識を得る努力をしてきた。
  いろいろ目新しいコトバを目にするが、中には昔から言われていることに新たに命名しただけのものもある。実験について言及されているものもあるが、その実験論文の原典が明示されていないケースもある(「○○大学のチームは長年にわたってこの問題を追及しており、その実験によると・・・」とあるが、その論文の著者が誰で、何年に出された、というようなことは明示されていない)。実験の内容も、およそ「実験」でなければクリアできないような条件下でのこともある。それは、現実に生活を営みながらではクリアできないと思われる条件であり、つまり、大金持ちで生活の心配が無く、24時間365日ボディビルばかりしている人でなければその実験の通りにはできない。
  それでも、10年も間があいているとその間に十分な実践により証明されているもの、私が知らないだけで今では当たり前になっているもの、アメリカではもっと以前から当たり前に行われていたが10年前はまだ日本に紹介されていなかったものなどが数多くある。そういうものは試してみる必要がある。何しろ、試してみないことには分らない。
  Muscle & Fitness日本語版11月号で「腕を爆発的にサイズアップ!」という記事を見た。副題は「ペリオダイゼーション・テクニックを用いた28日間プログラムで腕のサイズとシェイプをつくる」である。腕と胸は欠点である(つまり私はビルダーとしての必要条件を欠いている)。これはやらねばなるまい。だが、どうせやるなら全身やってやれ、と短絡的な私は考えてやってみた。
  記事では腕のトレーニングは週2回、筋持久力養成期、筋肥大期、筋力養成期、筋肥大期、と1週間ごとに行い続く1週間は積極的休養期、その後は各期の期間を1ヵ月にしてやるというものである。ところが私はそれをそのままやらないで自分のトレーニングに合わせてアレンジした。各期を2週間づつ、各パートは週に1回のトレーニングとしたこれは本当は良くない。試してみるのならまずその通り試してみるべきだ。そうでないと効果の有る無しを正確に判断できない。それでもいくつか分ったことがある。
  筋持久力養成期、つまりハイレップスのトレーニングは、トレーニング自体は苦しいがあまり筋肉にダメージが残らない。もっともダメージが残るのがミドルレップスで、ローレップスのトレーニングではダメージは残るものの、残り方が少し違い苦痛が少ない印象がある。たったこれだけで自信をもって断言できないが、ハイレップスのトレーニングでは筋肥大が得られないというのが実感できる。また、そもそもこのプログラムを摘要するのがナンセンスと思われる種目もある。デッド・リフトなどハイレップスでやると下背部が疲労するより先に別の原因でセットが続けられなくなることが多い。
  それぞれ違った刺激が得られるし、有用であるという感触を持った。年明けからは筋肥大期と筋力養成期の期間を長く(4〜5週間)にして、実施してみるつもりである。