2001年7月20日 入院(3)

  手術の前日、説明があるから家族を呼ぶようにと言われていた。私は既に何度か説明を受けていたが、両親とともに(私はチョンガーなので)今一度説明を受けた。
  病名  右肩峰下滑液胞炎
  手術  鏡視下肩峰下除圧術
  推定入院期間  3週間、術後リハビリの予定
というわけで、MRI画像と模型を使って主治医から説明があった。
「何らかの原因で滑液胞が炎症を起こしています。滑液胞というのは関節が滑らかに動くようにするためにある液体の入った袋です。」
「炎症を起こしている原因はおそらく肩の骨と上腕の骨が接触し、上腕骨に傷がついているためです。(MRI画像を示して)肩の骨の先端に垂れ下がるように突起がついているのが見えますね。これが上腕骨と接触して上腕骨に傷がついています。この白く輝いて映っているのが傷です。(図−1)」

「こういう突起は怪我によって生じることもありますが、先天的にある場合もあります。いずれにせよ、メカニカルに傷がつく構造になっていますので、手術でこの突起を削ります。7_ほどですか。」
「他に、この画像からわかることは、まず上腕骨に丸く窪んでいるように見えるところがあります。これは脂肪腫です。大きく成長してくるようなら取ってしまうこともありますが、放置しても大概問題はありません。ただし、手術時に見て問題になると判断した場合は一緒に切除します。次に関節の外に黒いものや白いものがあります。白いのは水です。黒いのは軟骨か何かの遊離物で、2つあります。これらは手術の時洗い流します。以上が関節の外の状況です。」
「関節の中ですが、上腕二頭筋から続く腱が関節の中に入っていて、上腕骨の先端を受けるように輪状になっています。この外側の部分がめくれたようになってます。このめくれてはがれている部分、数_ほどですが、これも切除します。(図−2)」

「MRI画像から分ることはこれだけですが、手術のとき直接いろいろ見ることができます。見てみて問題があると判断した場合は相当の処置をします。」
「手術は関節鏡と言って、内視鏡のような道具を使ってやります。肩の前、横、後の3箇所(三角筋のそれぞれのピーク)にそれぞれ2aほどの穴を空けて入れます。所要時間は2時間ほどです。出血しますが、大したことはありません。そのため自己血の採取は行わず(出血に備えて、手術の前に自分の血を採血して保存しておくこと)、万一出血が多いときは他人の血を輸血します。」
「手術の後は三角巾で固定し、化膿止めの点滴を行います。リハビリはテニスボール握りと肘の曲げ伸ばしです。肩を動かすリハビリは退院後になります。」
というわけで、宗教上他の理由で輸血を忌避するかとの問いがあったが、無論のこと神も仏もあるもんかと答えた。
  別口に麻酔科の医師が病室にやってきて麻酔の説明をしていった。全身麻酔、本日午後9時以降断食、午前0時以降断水、明日7時に精神安定剤服用、麻酔は手術場に入った後点滴に混入して入れる。術後は約24時間横になったままにつき、尿管を挿す。

にょ、にょ、にょうかん・・・

そ、そ、そ、そっちの方が手術より痛そうだ。