2004年11月8日 スランプ
スランプになった。本来、秋から冬に向かう季節は調子が上がる季節である。冬の方が良いトレーニングができ、3月の末から4月の半ばあたりにオーバーユースに陥り、夏過ぎまで痛みを抱えて思うようにならない。それが例年である。
今年は例年と違って、仕事が忙しい。5年に一度そういう年が巡ってきて、前回はコンテストに復帰していなかったから、何のためらいも無く仕事優先であった。今年は、会社とはお互いに絶望しあった状況にあって、来年あたりいびり出されそうだ。(私の会社は正当な手続きを踏んで解雇などということはしない。辞めて欲しいのが居れば、総出でいびり出すのだ。ちなみに、東証一部上場だ。)ならば、来年のコンテストは以後の私の身の振り方という観点からもとても大切なものになる。だからといって、仕事に手抜きはできない。私の性分として、できない。
仕方ないから、これまで5分割週4日であったものを4分割週3日として、平日のトレーニングを2日に減らした。どうしても1日のトレーニングにかかる時間が長くなるので、セットの組み方も片ピラミッドの上げていって終わりに変更した。(これまではピラミッド、すなわち前半をアップのセットと位置づけて重量を上げていきつつレップス数を劇的に減らす。トレーニングのセットに入ると、最初に最高重量のセットを行い、だんだん重量を落としていく。)これが案外に良い。片ピラミッド式は最終セットに達するまではチーティングを使わないので、筋肉に効かせるという目的には適っているのである。しかも、オーバーワークになりにくい。一方、使用重量を伸ばしていくにはまったく適さない。ベンチ・プレスなどは覿面に使用重量が落ちるし、スクワットは重量は落ちないものの、最高重量に達したときにはネガティブの踏ん張りがほとんど利かない。今まではオフから復帰したときや、怪我からのリカバリーの時にだけ用いていたが、モノは試しとデッド・リフトを除くすべてに適用した。デッド・リフトを除いたのはグリップが先に落ちるのを警戒したのと、使用重量の伸長に取組んでいたからである。
ところが、そのデッド・リフトの使用重量が落ちたのである。下背部に疲労が蓄積して、使用重量が落ちたので、デッド・リフトを1回飛ばしにして下背部の疲労をとった。にも関わらず、もっと落ちたのである。そもそも、5分割週4日ならば平均8.75日に1回同じ部位が回ってくるのに対し、4分割週3日は9.33日に1回である。疲労がより蓄積するはずはない。昨年の今頃から痛み出した前腕は2ヵ月ほど前から激痛に変わり、今も治らない。おまけに、デッド・リフトでベルトが食い込んで左の肋骨の一番下を痛めてしまった。
精神的にも、仕事以外に県連盟の運営に関するいがみ合いに巻き込まれて、本当にうんざりだ。トレーニングはしたいのに、ジムへ行くのが嫌になることが度々ある。考えてみれば、デッド・リフトの重量が落ちたのは精神的な原因だと思い当たる。デッド・リフトでは一気に引っこ抜くことが必要だが、それができなくなった。ゆっくり持ち上がってしまうから、途中で止まってしまうし、途中で止まるからそのレップは引ききっても、次のレップに入れない。下ろしたところで、気が抜けてしまう。
とにかく、今月は仕事が忙しいのだから、いよいよダメなら全休しよう。そうすれば、故障も治るだろう。今年は運の尽き果てた年だったが、それだって、来月でおしまいだ。来年は戦う年だから、神に会うては神を斬り、魔物に会うては魔物を斬る。運が悪いというなら、運とも戦うまでだ。
早く、来年になれ!