2000年2月20日
なんか違うんじゃないか
日掛け金融が問題だとNHKが報道している。日掛け金融?それって、大昔からある「高利貸し」のことだろう?そんなところから借りたらどうなるかなんて、普通の常識がある大人なら分かりそうなものだと思うがな。通常は最後の手段であって、借りる方も貸す方も「きっと返せやしない」という暗黙の了解のうちに貸借してるものだと思っていたのだが。
いわゆる貸し渋り報道もそうだが、まるで「借りた金は返さなくても良い」と言わんばかりの報道姿勢はおかしいと思う。自分の会社を潰しておいて、テレビの取材で銀行が悪いなどというのは本末転倒であろう。そんな甘えた考え方だから倒産するのだ。企業は業績が良ければ資金回転に詰まることはないのであって、その状態では売上が上がれば(正確には売掛を回収すれば)運転資金は一旦返すことができる。これが健全な状態である。ところが日本の中小企業の多くは(というより、ほとんどは)それができない。それができないなら自分の会社は財務的に不健全と認識して再建に手を尽くさなければならないのだが、自分の会社が危ない状況であることすら認識できない経営者が実に多いのだ。そして困ったことに、それを指摘しても怒って明後日の方を向くのが通例なのである。
違法行為や犯罪行為、脅迫的督促、非常識な高利などを是認するわけではないが、現実には返済できないと居直ったり、逆に脅迫して来たりする連中もかなりいる。金銭の貸借はそれでなくても人間のいやらしさが出やすく、他人から見て面白おかしいトラブル(他人の悲劇は蜜の味)になりがちである。そもそも、返せもしない金をなぜ借りなければならなくなったのか、その辺りをきちんと追求する必要がある。