2000年5月25日  神の国

  明日、失言首相が記者会見をするそうだ。楽しみだ。もう一つ二つ失言しないかな。
  この首相は私と同じ大学を卒業したらしいが、裏口入学したなんて陰口を利かれている。なんでも父親がその大学のラグビー部の合宿の面倒を見たりしたことがあって、本人もラグビーをやっていたこともあり、大学の監督だか顧問だかのところに行って直談判して入れてもらったのだそうだ(手ぶらで行ったのかぁ?怪しいもんだ)。本人は著書の中で広末涼子の自己推薦入試と同じだと言っているらしいが、とんでもないと思う。広末クンも迷惑だろう。自己推薦と同じといったところで別に本人に何があったわけじゃない。アイドルとして全国に名前を轟かしていたわけじゃないし、肝心のラグビーだって入学して4ヶ月で退部している。これじゃあ、オヤジのコネで裏口入学したといわれても反論できまいが。
  こう言っては失礼だが、この首相は口も軽いが頭も軽いような気がする。信義もティッシュペーパーほどの薄さしかないような印象がある。厚くて重いのは腹の脂肪だけだ。「神の国」というからには、まず「神」とは何かから始めなければなるまい。特定の宗教を言っているのではないなどと言い訳しているが、それならもっと大変だ。大哲学論争になる。そもそも神とはなんぞや?神は果たして有りや無しや?から始めねばなるまい。
  少年による凶悪犯罪の抑止として宗教教育などと言っているが、問題を取り違えている。バスジャックのガキ(「少年」などという上品な存在でない、「ガキ」でたくさん)については行為障害であると指摘されている。このガキに特有の問題であって、学校で一列に並べて宗教教育をすれば解決するなんて問題じゃない。
  「天皇を中心とした神の国」がどうして現行憲法を遵守することと両立するんだ?憲法にはこの国が神の国だなどと一言も書いてないぞ。憲法には国民主権がうたってあるのだから、この国は「人の国」でなければなるまいが。
  でも、明日は失言しないだろう。いくらなんでもこれ以上の失言を、あのおっかない野中天皇がお許しになるはずないもんな。きっと、20分間原稿棒読みして、質問もなしだろうし。