2001年3月2日 拝啓 ヨシロー先輩
拝啓 ヨシロー先輩
春ですネェ。すっかり雪も解けてもうすぐ土の香りが漂い始める季節です。でも、先輩はそういうことは感じないのですね。何しろ先輩の脳ミソはいつでも春ですから。
先輩、以前先輩に国民は先輩のことが好きでないのですとご忠告しました。撤回します。国民は先輩のことが嫌いなのです。辞めるタイミングすら逸した先輩を支持するのは、ワルぶるのが好きな一部の好事家だけなのです。
やはり先輩は首相になどならずにお父上の跡を継いで町長になったほうが良かったのです。昨年の暮れならまだその道もありました。そうです。首相を辞めて永田町の町長になれたのです。でも今はもうダメです。永田町にも先輩を好きな人は1人もいなくなりました。
先輩、ゴルフは楽しいですか?あのいけ好かないいぎりす人はこう言います。
「ゴルフ?それは女の尻を追いかけることができなくなった奴がボールを追いかけることだ。」
先輩はもう赤線には未練はないのですか?還暦過ぎましたからねェ。でも、えひめ丸が潜水艦に撃沈されたとき、先輩はあまりに大人げありませんでした。プライベート?首相にそんなものがあると本当に思っているのですか?偏狭なこの国の国民は首相にプライベートなんて許さないのですよ。女の人やゴルフの好きな先輩はやはり町長になるべきだったのです。
先輩、リーダーたるものは時には皆に怖い顔をまともに向けて叱り付けなければなりません。えひめ丸の遺族の方々が感情的にヤンキーどもを責めるのは当然であり、勝手なのですが、そのこととこの国の国益とは必ずしも一致しません。この国のリーダーたる首相はそのことを遺族の方々に納得させなければならないのであり、場合によっては面と向かって叱り付けなければならないのです。でもそれをするには、普段からリーダーとして認められてなければなりません。しかるに先輩はゴルフなんぞに拘ったが故にリーダーシップを見せる機会を失ってしまいました。遺族の方々は先輩から
「気持ちは分るが日本にとって米国は大切な国なのだ。こらえてくれ。」
と言われたら、逆上して先輩を刺してしまうかもしれません。これは偏に先輩の普段の行いが良くないからです。
そんな先輩だから、ロスケの首相も2月の訪問予定を3月末に延期したのですよ。その頃までには日本の首相は代わっているだろう、どうせなら新首相と会談したい、ってね。ヤンキーだっていい加減うんざりしてるでしょう。こんだけ謝っているのに、なんだって日本の政府は国民を説得できないんだ?遺族が言うのは分るが、政府がマスコミと一緒になっていつまでもいつまでも言いつづけるのは何なんだ?この政府は完全に統治能力を喪失してるのだな。ベルギーの首相には気の毒しました。遠路はるばるやってきて会談したのが先輩では、お国に帰ってから馬鹿にされることでしょう。
先輩、先輩は宮沢のトシヨリを棺おけから引っ張り出して大蔵卿に据えました。ミイラはどれほど化粧したって結局ミイラです。ミイラを引っ張り出したことでこの国経済が少しでも良くなりましたか?先輩が最後に首相の首相たる所以を見せるのは、こういうトシヨリ、ミイラ、ヨウカイの類を道連れにすることだけです。ついでに連立と称して野合してる連中も道連れになさい。どうせ一文の値打ちもない奴らです。そうすれば、歴史の本にこう書かれることでしょう。
「ヨシローは史上最低の総理大臣で、あまりの最低ぶりに怒った国民は政治意識に目覚め、最低政権を作り出したアホな政治家ともどもヨシローを追放した。この国の政治の歴史に転換点を作ったという点で、ヨシローには功績が認められる。」
と。