第29回ジャパンオープン
ウォータースキートーナメント
7月7日〜9日、大潟村で↑の大会がワールド・ゲームズのプレ・イベントの位置付けで開催されました。ちょうど8日に台風3号が東北の太平洋岸を通過し、秋田は朝から土砂降りでしたが大会は雨のなか開催されたそうです。明けて9日、朝からどんよりと曇って時折小雨の落ちてくる中、観戦に出かけました。(7日は公式練習)
9日は午前中が競技で、午後には表彰式という日程になっていたましたが、会場に行くまで知りませんでした。それどころか、会場がどこにあるかすら正確には知らずにとりあえず大潟村に向かって車を走らせました。大潟村はかつて日本で2番目に面積の広い湖であった八郎潟を干拓してできた人工島であり、したがって日本一面積の広い村です。結局この広い村を縦断した上に横断する結果になってしまい、到着した時にはスラロームは終了しており、女子ジャンプ・オープンの部が既に始まっていました。
会場は東部承水路(八郎潟残存湖とも言い、干拓後村の周囲に残った水路のうち、村の東側)から引き込まれた水路にある水上スキー場で、昨年も同じ大会がここで開かれています。延々と続く平らでまっすぐな道路の脇に平行してあるのですが、大潟村の道路はほとんど防風林が両側にあるため係の人が立ってないと見逃してしまいそうです。道路と防風林の間に数mの幅があって、車はそこに駐めます。
水路に沿ってコンクリートで舗装された狭い道路があり、その端に選手がスタートを待つ小屋があります。私はその小屋の辺りから会場に入りましたが、いきなりジャンプ競技のスタートを見ることになりました。ジャンプには飛び方、というか助走(助滑水?)の仕方が二通りあって、まっすぐジャンプ台に突撃するのと、スラロームして遠心力を利用して突入するのとがあります。後者の方が遠心力が加わる分だけ倍近くスピードが速く、時速100km強になるそうです。
その様子はちょうどシューティング・ゲームでボートで逃げる相手を追跡しているのを見ているようなもので、スキーヤーが水しぶきを蹴立てて横っ飛びし、ボートを追い越すぐらいまでいったところで再びターン、そこから思いっきり振り回されるようにジャンプ台に突入します。えらい迫力です。実際危険な競技で、怪我も多いのだそうです。
あらかじめボートのスピードは決められていて、万一ボートの方でそのスピードを守れなかったときはもう一度飛ぶことができます。タイミングが合わなかった時はジャンプ台の手前でロープを放します。離すとしばらく滑水した後沈んでいきます。首だけ出した状態でボートが戻ってくるのを待ち、ロープを掴むとそのままの状態でスキーの先を水の上に出します。後はボートが走り始めるとスキーの浮力でまた浮かび上がります。
ジャンプ姿勢はV字飛行です(ちなみにジャンプは両足にそれぞれ板をつけます)。どのくらい飛ぶかというと女子で40m前後、男子で50〜60mです。ジャンプ台の高さは私が見た女子オープンで150〜165cm、ちんちくりんの私の身長と同じぐらいあります。そこへ100km/hでいくわけですから、ほとんど壁に向かって突撃するように見えるはず。大変な勇気のいる競技です。
会場では常に音楽が流され、メイン・スタンドにはタワーがありそこから会場にスピーカーを通じて競技の解説がされます。迫力のある競技で見ごたえがありました。いくつか写真を撮ってきましたが、残念ながらスチール写真では迫力がまったく伝わりません。やはり一度出向いてご覧になることをお勧めします。